- 「展示会で来場者の目を引く展示物を作りたいけれど、3Dプリントをどう活用すればよいのか分からない」
- 「製品模型やノベルティを作りたいけれど、何を選べばよいのだろう?」
このように悩んでいる企業担当者もいるのではないでしょうか。
3Dプリントは、製品模型やキャラクター、立体ロゴなど、平面のパネルや写真だけでは伝えにくい情報を立体で見せられる方法です。ただし、3Dプリントを使えば必ず目立つわけではありません。展示会の目的と、来場者に何を伝えたいかに合わせて制作物を選ぶことが重要です。
この記事では、展示会で使いやすい3Dプリント活用事例を7つ紹介します。制作物の選び方や費用・納期、3Dデータの準備など、外注前に確認したいポイントも解説します。
【この記事の結論】
展示会で3Dプリントを活用するなら、「目立たせたい」「商品を説明したい」「仕組みを伝えたい」「持ち帰ってもらいたい」など、目的から制作物を選ぶことがポイントです。
| 展示会での目的 | 向いている制作物 |
|---|---|
| 製品の形状を伝えたい | 製品模型 |
| 空間や設備を説明したい | ミニチュアモデル |
| ブースの印象を残したい | キャラクター、立体ロゴ |
| 内部構造を説明したい | 構造説明モデル |
| 色を含めて見せたい | フルカラーサンプル |
| 来場者に配布したい | 小型ノベルティ |
制作前には、用途・サイズ・数量・設置場所・納期・3Dデータの有無を整理しておくと、適した制作方法を判断しやすくなります。
【展示会で3Dプリントを活用するメリット】
展示会で3Dプリントを活用するメリットは、製品やサービスの特徴を立体的に伝えられることです。
たとえば、大型機械を会場へ持ち込めない場合でも、縮小模型を作れば全体の形状を見せながら説明できます。内部構造が重要な製品なら、断面モデルや分解モデルにすることで、図面やカタログだけでは伝えにくい特徴を補えます。
キャラクターや立体ロゴなど、ブースのアイキャッチとして活用する方法もあります。
ただし、目立つことだけを目的にすると、商品やサービスとのつながりが分かりにくくなる場合があります。「何を見せるための3Dプリントなのか」が短時間で伝わるように設計することが大切です。
【展示会で目を引く3Dプリント活用事例7選】
① 製品模型で形状やサイズ感を伝える
製品模型は、大型製品や持ち運びにくい製品を展示会で説明したい場合に向いています。
大型機械、設備、工業製品などを縮小して卓上サイズにすれば、来場者に全体像を見せながら説明できます。まだ量産前の製品を立体サンプルとして見せる方法もあります。
ただし、実物をそのまま縮小すると、細い部分や薄い部分が造形しにくくなる場合があります。展示用模型では、必要に応じて細部を省略したり、破損しやすい部分を補強したりすることも重要です。
② ミニチュアモデルで空間や設備を見せる
建築、店舗、工場、設備などの全体像を見せたい場合は、ミニチュアモデルが役立ちます。
平面図やCGでは分かりにくい建物の配置や設備同士の位置関係も、立体化することで直感的に伝えやすくなります。工場のライン配置や店舗レイアウト、建築物の完成イメージなどを説明する用途にも向いています。
展示会ではすべてを細かく再現するのではなく、来場者に見せたい部分を強調すると説明しやすくなります。
③ キャラクターフィギュアでブースの印象を残す
企業キャラクターやブランドマスコットを立体化し、ブースのアイキャッチとして使う方法もあります。
Webサイトやパンフレットで使用しているキャラクターを立体化すると、ブランドの世界観を展示会場でも表現しやすくなります。受付や展示台に配置すれば、来場者との会話や写真撮影のきっかけになる場合もあります。
制作する際は、細い髪やアクセサリーなど、立体化すると破損しやすい形状に注意が必要です。また、キャラクターの権利や立体化・販促利用の範囲も事前に確認しましょう。
④ 立体ロゴでブランドを印象づける
企業名やサービス名を立体化したロゴは、ブースのブランド表現に活用できます。
卓上に置く小型ロゴだけでなく、商品コンセプトを表現したブランドオブジェと組み合わせる方法もあります。平面の看板とは異なる立体感があり、写真撮影時のアクセントとしても使えます。
ただし、細い文字や独立したパーツが多いロゴは破損しやすくなる場合があります。必要に応じて文字の太さや接続部分を調整することが重要です。
⑤ オリジナルノベルティとして配布する
3Dプリントは、オリジナル形状の小型ノベルティにも活用できます。
製品のミニチュア、キャラクターマスコット、ロゴ入りの小物などを制作すれば、展示内容と関連した配布物を作れます。展示している製品のミニチュアを渡しながら説明するなど、会話のきっかけとして使う方法もあります。
一方、配布数が多い場合は3Dプリントが最適とは限りません。数量によっては、金型を使った量産品や既製ノベルティと費用・納期を比較する必要があります。
⑥ 構造説明モデルで内部の仕組みを見せる
製品の内部構造や技術的な特徴を説明したい場合は、断面モデルや分解モデルが役立ちます。
内部の流路、部品の組み合わせ、従来品との形状の違いなどを立体で示すことで、図面やパネルだけでは説明しにくい内容を補えます。
特に、製造業や設備、研究開発品など、「外から見ただけでは違いが分からない製品」との相性がよい活用方法です。
説明用に形状を簡略化する場合は、実物と異なる部分が誤解につながらないよう、どこを省略しているのか明確にしておきましょう。
⑦ フルカラーサンプルで完成イメージを見せる
フルカラー3Dプリントなら、形だけでなく色を含めた立体サンプルを作れます。
キャラクター、製品デザイン、カラーバリエーション、ブランドカラーを使った展示物など、完成後のイメージを見せたい場合に向いています。造形方式によっては、造形時に色を表現できるため、塗装工程を必要としない場合もあります。
ただし、モニター上の色と3Dプリント後の色が完全に一致するとは限りません。素材や造形方式、展示会場の照明によっても見え方が変わるため、色の再現性が重要な場合は事前確認が必要です。
【展示会で目を引く3Dプリントの選び方】
① 来場者に何を伝えたいかで決める
制作物を選ぶときは、まず来場者に何を伝えたいのかを整理します。
形状やサイズ感を説明したいなら製品模型、内部構造を説明したいなら構造説明モデル、ブランドを印象づけたいならキャラクターや立体ロゴが候補になります。
展示会では来場者が短時間で多くのブースを見て回ります。そのため、情報を詰め込みすぎるより、「この立体物を見ると何が分かるのか」が一目で伝わることを優先しましょう。
② サイズ・数量・設置場所を決める
同じ3Dモデルでも、使い方によって適したサイズは変わります。
ブース入口に置く場合は遠くから見ても分かりやすいサイズが必要ですが、商談テーブルで使う説明模型なら、手に取りやすさや持ち運びやすさも重要です。
また、1点だけ制作する展示物と、数十個以上必要な配布物では、費用や制作期間の考え方も異なります。設置場所や数量まで決めてから相談すると、見積もりや制作方法を検討しやすくなります。
【展示会用3Dプリントを依頼する際の注意点】
① 費用はサイズだけでは決まらない
3Dプリントの費用は、サイズや体積、素材、造形方式、数量、後処理などによって変わります。
また、完成した3Dデータがある場合と、新しく3Dデータを制作する場合でも費用は異なります。そのため、サイズだけで一律の料金を判断するのは難しく、3Dデータや制作したい内容をもとに見積もりを確認することが基本です。
造形費だけでなく、データ制作費、修正費、送料なども含めて確認しましょう。
② 展示会の日程から逆算して相談する
納期は、造形時間だけでなく、3Dデータの確認や修正、数量、仕上げなどによって変わります。
特に写真やイラストから3Dデータを制作する場合は、モデリングや確認の期間も必要です。
展示会では開催日ではなく、社内での完成品確認日や会場への搬入日から逆算して相談することが重要です。修正が発生する可能性も考え、早めに制作会社へ相談しましょう。
③ 色や質感は実物の素材とは異なる場合がある
3Dプリントは造形方式や材料によって仕上がりが異なります。
フルカラーで色を表現できても、金属、布、ゴム、ガラスなどの素材そのものの質感まで完全に再現できるわけではありません。
展示会で「形を伝えたいのか」「色まで見せたいのか」「質感が重要なのか」を整理し、用途に合った造形方式を選ぶ必要があります。
④ キャラクターやロゴの権利を確認する
キャラクター、イラスト、ロゴ、既存製品のデザインなどを立体化する場合は、著作権や商標権、契約上の利用範囲を確認しましょう。
自社キャラクターであっても、外部のデザイナーや制作会社が制作している場合は、立体化や販促利用が契約上認められているか確認が必要な場合があります。
他社キャラクターなどを使用する場合は、展示や配布を含め、予定している利用方法が許諾範囲に含まれているかを確認することが重要です。
【3Dデータがなくても制作を相談できる】
3Dプリントには3Dデータが必要ですが、依頼時点でデータを持っていなくても、制作会社によっては写真、イラスト、図面、ロゴデータなどから3Dデータ制作を依頼できる場合があります。
キャラクターなら正面だけでなく横や後ろの資料、製品模型なら寸法が分かる図面や写真など、資料が多いほど形状を確認しやすくなります。
すでに3D CADデータや3Dモデルを持っている場合でも、そのまま造形できるとは限りません。薄すぎる部分や細いパーツ、データ上のエラーなどがあると修正が必要になる場合があります。
見積もりを依頼するときは、3Dデータの有無、用途、希望サイズ、数量、希望納期、展示会での使い方をまとめて伝えると相談が進みやすくなります。
【まとめ:目的に合った3Dプリントで展示会の伝わり方を変えよう】
展示会では、製品模型、ミニチュア、キャラクター、立体ロゴ、ノベルティ、構造説明モデル、フルカラーサンプルなど、さまざまな方法で3Dプリントを活用できます。
大切なのは、目立つものを作ることだけではなく、「来場者に何を伝えたいか」から制作物を選ぶことです。
外注する際は、用途・サイズ・数量・納期・3Dデータの有無を整理し、展示会当日の置き場所や使い方まで含めて相談しましょう。
【FAQ】
① 展示会で3Dプリントを使うなら何がおすすめですか?
商品説明を重視するなら製品模型や構造説明モデル、ブースの印象づくりならキャラクターや立体ロゴが向いています。配布物を作りたい場合は小型ノベルティも候補になります。展示会の目的から選ぶことが重要です。
② 3Dデータがなくても依頼できますか?
制作会社によっては、写真、イラスト、図面、ロゴデータなどから3Dデータ制作を相談できます。ただし、資料の内容や形状によって費用や制作期間が変わるため、早めに相談しましょう。
③ 展示会用3Dプリントの費用は何で変わりますか?
サイズや体積、素材、造形方式、数量、後処理、3Dデータ制作や修正の有無などによって変わります。希望する制作物とデータをもとに見積もりを確認するのが確実です。
④ どのくらい前に相談すればよいですか?
必要な期間は制作内容によって異なるため、一律には決まりません。特に3Dデータ制作や修正が必要な場合、複数個を制作する場合は期間が長くなることがあります。展示会の搬入日や社内確認日から逆算し、余裕を持って相談しましょう。
⑤ フルカラー3Dプリントは展示会に向いていますか?
キャラクター、製品サンプル、ブランドカラーを使った展示物など、形と色を一緒に見せたい用途に向いています。ただし、画面上の色と出力品の見え方が完全に一致するとは限らないため、色が重要な場合は事前確認が必要です。